以前のリビジョンの文書です
メッシュ農業気象データは、データ配信サーバーより提供します。データ配信サーバーは、エクセルやPythonなど、アプリケーションプログラムからのデータリクエストに応答してデータを提供するように設計されており、人間がデータを選択してファイルとしてダウンロードすることは、特殊なケースを除きできません。Pythonの実行環境構築は、トップページの項目「マニュアル・参考資料」に掲載されている「Python利用環境構築ガイド」に従って行ってください。
メッシュ農業気象データシステムの利用法は、メッシュ農業気象データ利用マニュアルVer.4」に詳しく解説しています。また、2018年6月に開催されたメッシュ農業気象データ利用講習会のテキストも参考にしてください。
Spyderを起動して、そのタイトルバーの括弧内に表示されるPythonのバージョンを確認してください。バージョンが3.6、3.7または3.8の方は、AMD_Tools3.pyを最新のものに更新し、発行された認証情報を記入すれば、お使いのプログラムはそのまま動作します。記入の方法は「初めて利用される方へ」の項目5を参照してください。
なお、Pythonバージョン3.8は3.6、3.7よりも便利な機能が追加されているので、この機会にPythonをバージョンアップされることをお勧めします。Pythonをバージョンアップするには、Anacondaを一度アンインストールして最新版をインストールします。一連の手順については「Python利用環境構築ガイド」を参照してください。
利用ツール・サンプルプログラムの利用にあたっては、以下の点にご留意いただきますようお願いいたします。
お使いのPCのネットワーク環境によっては、データ配信サーバーに接続できない場合があります。そのような場合は、FireFoxやInternetExplorerなどのWebブラウザを用いてデータをファイルとしてダウンロードし、このデータにPythonがアクセスするように設定することにより、OPeNDAPでサーバーに接続しているのと同じ処理を実行することができます。この方法は、同じデータを何回も使用するような場合に、計算速度を向上させるとともに、サーバーの負荷を低減する効果があるので、積極的に利用してください。
Pythonの作業ディレクトリの中に、AMDというディレクトリ(フォルダ)を作成します。そして、その下に、ご利用の領域に応じてAreaX(Xは1~6の数字)というディレクトリを作成します。そのさらに下に、利用する年次の西暦を示す4桁の数字を名前とするディレクトリを作ります。年を跨く処理をする際は、両方の年のディレクトリを別々に作って、それぞれにデータファイルを格納します。
Webブラウザで、メッシュ農業気象データ配信サーバーを開きます。表示されるディレクトリを辿って、目的とするエリア、年次、の農業気象データを選択します。この構造は、手順1で作ったものと同じです。データが選択されると、図のような画面が開くので、青字で「Variables」と書かれているセクションの右にあるチェックボックスをチェックします。この際、気象データ本体だけでなく、time、lat、lonについても忘れずにチェックを入れます。この状態で、青字で「Action」と書かれているセクションにある[Get as NetCDF 4]ボタンを押してデータをダウンロードし、正しいディレクトリに配置します。
ダウンロードされたデータは、「AMD_Area1_APCP.nc.nc4」のように末尾に「.nc4」が付いています。これはデータファイルの形式がNetCDF4であることを示す、いわば送り状のようなものなので、改名してこの部分を削除し「AMD_Area1_APCP.nc」のようにしてください。
オフラインでPythonを利用する場合は、プログラムを少しだけ変更する必要があります。変更するのは、気象データを読み込むGetMetData関数と地理情報を読み込むGetGeoData関数です。ファイルからデータを読む場合は、関数の右側の括弧の中に、「,url='./AMD'」を追加します。
たとえば、
T1, tim, lat, lon = AMD.GetMetData("TMP_mea", timedomain, lalodomain)
なる文があったとすると、次のように修正します。
T1, tim, lat, lon = AMD.GetMetData("TMP_mea", timedomain, lalodomain, url='./AMD')
以上で設定は完了です。
メッシュ農業気象データ配信サーバーの「OPeNDAP Server Dataset Access Form」に、Data青字で「Data URL」と書かれているセクションに注目してください。下に示すような文字列が記されているはずです。
https://amd.rd.naro.go.jp:443/opendap/AMD/Area1/1980/AMD_Area1_APCP.nc
これは、手順2で指定したデータの取得範囲をデータ配信サーバーに知らせるURLです。次回、同じ範囲の最新のデータを切り出すときは、このURLを「DataURL」右のボックスに貼り付けるだけで範囲の指定が完了します。
ボックスを三回クリックすると文字列全体がハイライトされるので、これを[Ctrl]+[C]などでコピーし何かのテキストファイルに保存しておけば使い回すことができます。
URLの記法を理解してしまうと、平年値など、他のデータを同じ範囲で切り出すのが簡単になります。URLには、エリアや年次、農業気象要素名がディレクトリやファイル名のように記載されているので、当該部分の文字列を書き換えます。
URLをウエッブフラウザのブックマークとして登録してしまうと、究極的に楽をすることができます。ただし、登録するURLには小細工を施す必要があります。すなわち、URLの中最後の「.nc」の後に「.nc4」追加します。これは、手順3で「送り状」を削除したのと丁度逆の操作で、データをNetCDF4形式でパッキングするよう依頼するものです。このようにして作ったブックマークを「○○県気温2013」などの名で登録しておくと、次回からは、ブックマークをクリックするだけで、ダウンロードをすることができるようになります。ブックマークの作成方法はウエッブブラウザのヘルプに従ってください。