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| about [2023/12/18 15:13] – [メッシュ農業気象データの精度] sasaki | about [2025/06/05 17:25] (現在) – sasaki | ||
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| - | ====== メッシュ農業気象データについて ====== | + | ====== メッシュ農業気象データについて ====== |
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| **日別値**\\ | **日別値**\\ | ||
| ^ 気象要素 ^ 単位 ^ 記号 ^ 過去値 ^ 予報値 ^ 平年値 ^ | ^ 気象要素 ^ 単位 ^ 記号 ^ 過去値 ^ 予報値 ^ 平年値 ^ | ||
| - | | 日平均気温 | ℃ | TMP_mea | 1980年1月1日~前日 | 当日~26日先 | 2011年~2023年 | | + | | 日平均気温 | ℃ | TMP_mea | 1980年1月1日~前日 | 当日~26日先 | 2011年~翌年 | |
| - | | 日最高気温 | ℃ | TMP_max | 1980年1月1日~前日 | 当日~26日先 | 2011年~2023年 | | + | | 日最高気温 | ℃ | TMP_max | 1980年1月1日~前日 | 当日~26日先 | 2011年~翌年 | |
| - | | 日最低気温 | ℃ | TMP_min | 1980年1月1日~前日 | 当日~26日先 | 2011年~2023年 | | + | | 日最低気温 | ℃ | TMP_min | 1980年1月1日~前日 | 当日~26日先 | 2011年~翌年 | |
| - | | 降水量 | mm/day | APCP* | 1980年1月1日~前日 | 当日~26日先 | 2011年~2023年 | | + | | 降水量 | mm/day | APCP* | 1980年1月1日~前日 | 当日~26日先 | 2011年~翌年 | |
| |:::|:::| APCPRA* | 2008年1月1日~前日 |:::|:::| | |:::|:::| APCPRA* | 2008年1月1日~前日 |:::|:::| | ||
| - | | 1mm以上の降水の有無 |1: | + | | 1mm以上の降水の有無 |1: |
| - | | 日照時間 | h/day | SSD | 1980年1月1日~前日 | 当日~26日先 | 2011年~2023年 | | + | | 日照時間 | h/day | SSD | 1980年1月1日~前日 | 当日~26日先 | 2011年~翌年 | |
| - | | 全天日射量 | MJ/m2/day | GSR | 1980年1月1日~前日 | 当日~9日先 | 2011年~2023年 | | + | | 全天日射量 | MJ/m2/day | GSR | 1980年1月1日~前日 | 当日~9日先 | 2011年~翌年 | |
| | 下向き長波放射量 | MJ/m2/day | DLR | 2008年1月1日~前日 | 当日~9日先 | なし | | | 下向き長波放射量 | MJ/m2/day | DLR | 2008年1月1日~前日 | 当日~9日先 | なし | | ||
| | 日平均相対湿度 | % | RH | 2008年1月1日~前日 | 当日~9日先 |なし | | | 日平均相対湿度 | % | RH | 2008年1月1日~前日 | 当日~9日先 |なし | | ||
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| | 気温 | ℃ | TMP | 1990年1月1日01T~前日24T | 当日01T~9日先24T | なし | | | 気温 | ℃ | TMP | 1990年1月1日01T~前日24T | 当日01T~9日先24T | なし | | ||
| | 相対湿度 | % | RH | 2019年1月1日01T~前日24T | 当日01T~9日先24T |なし | | | 相対湿度 | % | RH | 2019年1月1日01T~前日24T | 当日01T~9日先24T |なし | | ||
| - | | 下向き長波放射 | W/m2 | DLR | 2023年1月1日01T~前日24T | 当日01T~9日先24T |なし | | + | | 下向き長波放射量 | W/m2 | DLR | 2023年1月1日01T~前日24T | 当日01T~9日先24T |なし | |
| + | | 降水量 | mm/hr | APCPRA | 2022年1月1日01T~前日24T | 当日01T~9日先24T | なし | | ||
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| ===== メッシュ農業気象データの予報値の精度 ===== | ===== メッシュ農業気象データの予報値の精度 ===== | ||
| 一般に、日別予報の限界は7日程度といわれており、メッシュ農業気象データもこれと同様の特性を持ちます。しかし、誤差低減の効果を平均値または積算値で評価すると、それはより長い期間まで認められます。\\ | 一般に、日別予報の限界は7日程度といわれており、メッシュ農業気象データもこれと同様の特性を持ちます。しかし、誤差低減の効果を平均値または積算値で評価すると、それはより長い期間まで認められます。\\ | ||
| - | 下の図は、メッシュ農業気象データシステムの日別値について、予報値の誤差と、「その日の気象値は平年値と同じになる」と予測した時の誤差との比を調べたものです(2011~2015年)。予報が的中する場合は100%、平年並みとしたのと差がない場合は0%となります。これを見ると、予報を日別に考えた場合(青丸)の効果はせいぜい7日程度に留まることが分かります。一方、これから先n日間の平均気温(赤丸)という観点で効果を見ると20日よりも先まで効果が認められることが分かります。\\ | + | 下の図は、メッシュ農業気象データシステムの日平均気温について、予報値の誤差と、「その日の気象値は平年値と同じになる」と予測した時の誤差との比を調べたものです(2011~2015年)。予報が的中する場合は100%、平年並みとしたのと差がない場合は0%となります。これを見ると、予報を日別に考えた場合(青丸)の効果はせいぜい7日程度に留まることが分かります。一方、これから先n日間の平均気温(赤丸)という観点で効果を見ると20日よりも先まで認められることが分かります。作物の発育等は個々の日の寒暖よりも積算した気温に強く影響されるため、このような特性は農業において有利です。\\ |
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| + | ===== メッシュ農業気象データを長期変動(気候)解析に用いる場合は注意が必要です ===== | ||
| + | メッシュ農業気象データは気象庁の気象データを元に作成しており、気象庁の年代による観測方式や統計処理方法の変更の影響をそのまま含みます。特に研究用途で使用される場合には、年代によってデータの質が異なる可能性についてご留意ください。\\ | ||
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| - | ===== モバイルでもメッシュ農業気象データを利用できます ===== | ||
| - | データ配信サーバーにデータをリクエストする機能を持つモバイルアプリを利用すると、最大10地点の気象データをいつでも閲覧できます。半旬、旬、月、年ごとの集計値、積算値、有効積算気温の表示も可能です。\\ | ||
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| - | iOS用:([[https:// | ||
| - | Android用:([[https:// | ||
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| ===== Pythonならより自在にデータを処理できます ===== | ===== Pythonならより自在にデータを処理できます ===== | ||
| メッシュ農業気象データのデータ配信サーバーは、エクセルやPythonなど、アプリケーションプログラムからのデータリクエストに応答してデータを提供する機能を持ちます。これを利用すると、データの取得から処理、結果の出力までを一気に実行するプログラムをPythonスクリプトで作成することができます。\\ | メッシュ農業気象データのデータ配信サーバーは、エクセルやPythonなど、アプリケーションプログラムからのデータリクエストに応答してデータを提供する機能を持ちます。これを利用すると、データの取得から処理、結果の出力までを一気に実行するプログラムをPythonスクリプトで作成することができます。\\ | ||
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| ===== 過去に提供したデータを再現することができます ===== | ===== 過去に提供したデータを再現することができます ===== | ||
| - | システムは、日々の提供データをアーカイブに保存しています。そして、これを用いることで、利用者は、2011年以降の任意の日に提供した予報を再現することができます。通常のデータ処理に使用しているPythonプログラム一部を修正するだけでこれを読み込むようにできるので、気象予報の精度の検証や、予報基づく農業情報の有効性の検証を手軽に行うことができます。\\ | + | システムは、日々の提供データをアーカイブに保存しています。そして、これを用いることで、利用者は、2011年以降の任意の日に提供した予報を再現することができます。通常のデータ処理に使用しているPythonプログラム一部を修正するだけでこれを読み込むようにできるので、気象予報の精度の検証や、予報基づく農業情報の有効性の検証を手軽に行うことができます。なお、再現できるのは**日別値だけ**であり、時別値についてはありませんのでご注意ください。\\ |
| [[archive|→ 詳細情報]] | [[archive|→ 詳細情報]] | ||
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| ===== 気候変化シナリオも搭載されています ===== | ===== 気候変化シナリオも搭載されています ===== | ||
| - | システムには、全球気候モデル MRI-CGCM3、MIROC5、およびCSIRO-Mk3-6-0、GFDL-CM3、HadGEM2-ES(以上3モデルは2019.12より追加) を用いて、現在気候(1981~2005年)および温暖化ガス排出シナリオRCP 8.5、および、RCP 2.6 に基づく将来気候予測(2006~2100年)(2019.12より期間延長)を1kmメッシュにダウンスケーリングした気候変化シナリオデータも搭載されています。気象要素は、気温、降水量、および湿度、日射量、風速(以上3要素は2019.12より追加)です。データ形式を現在気象のデータと揃えてあるので、現在気象向けに開発した解析プログラムを温暖化影響評価に有効活用することができます。下の図は、メッシュ気候変化シナリオ(MIROC5, | + | システムには、全球気候モデル MRI-CGCM3、MIROC5、およびCSIRO-Mk3-6-0、GFDL-CM3、HadGEM2-ES(以上3モデルは2019.12より追加) を用いて、現在気候(1981~2005年)および温暖化ガス排出シナリオRCP 8.5(IPCC第6次評価報告書(AR6)のSSP5-8.5に近いシナリオ)、および、RCP 2.6(IPCC AR6のSSP1-2.6に近いシナリオ) |
| [[scenalio|→ 詳細情報]] | [[scenalio|→ 詳細情報]] | ||
about.1702880014.txt.gz · 最終更新: 2024/06/27 15:24 (外部編集)
